Album Review "F"#2
アルバム・レビュー"F"その2



The Four Bucketeers
"Tiswas Presents The Four Bucketeers"
Produced by Neil Innes /Nicky Graham ('80)
1,3,5,7,9,11,15,18,22,24&29 Written by John Gorman/C. Tarrant/B. Carolgees/S. James/L. Henrry
2,6,8,10,12,19,21,23&28 by John Gorman
4&17 by Anderison/Gorman/Mann
13,14,20&25 by Ollie Halsail/John Hallsey
16 by Lee Brennan/Bob Carolgees
26 Smith/Jelly
27 Mike Batt

1Hello And Welcome And Off To Clean Start
2.We Are The Four Bucketeers
3.Contents
4.The Typewriter In Medley With The Dying Fly
5.The Wigan And S.E. Lancs Hopping Club
6.It's Fun To Be A Hopper
7.David
8.Wuwal Wetweats
9.One Of Sally Jame's Almost Legendary Pop Interviews
10.Rasberry Rock
11.Chris Gets Carried Away
12.The Bucket Of Water Song
13.Telly Selly Time

14.Welcome Back
15.Contents
16.Funky Spittin' Punk Dog
17.The Typewriter In Medley With The Dying Fly (Reprise)
18.Gabriel Gastropod
19.The Village Idiots
20.News Splash
21.Water Is Wonderful
22.Algernon Razamataz
23.Compost Corner
24.Excuse Me,Chris
25.The Fastest Selling Most Fabulous Record Ever To Be Made In The Entire History
26.Like To Get To Know Me
27.Bright Eyes
28.We Are The Four Bucketeers (Reprise)
29.Goodbye

関連項目;
Neil Innes "How Sweet To Be An Idiot"

The Rutles "The Rutles"
The Scaffold "The Scaffold at Abbey Road..."

例えば、タモリのレコード。井上陽水が「アジアの純真」の作詞を手掛けたときに影響を受けたのは有名な話だが(そう?)、まあ、そんなことを抜きにしてもタモリの一連のギャグ・レコードは素晴らしい。

変な妄想を一つ。タモリのレコードがロンドンの中古屋に置いてあって、予備知識のないイギリス人が何となく購入。聴いてみて、「結構いいじゃん、なんか面白いし。意味分かんないけど」なんて思ってる場面を想像してみる。かなり、シュールな場面か。

日本人である僕が新宿のレコード屋でこのフォー・バケッターズのレコードを購入。一聴、「いいじゃん」と気に入る。歌詞やらセリフやら、何言ってるのかもほとんど分からないにも関わらず。多分イギリス人からしたら、相当シュール且つ不可解な場面だろう。

まあ、私の場合ビートルズの歌詞もほとんど分かってないし、雰囲気もので音楽を聴く習慣がついてしまっているので、お許し頂きたい。って誰に許しを乞うているのか分からないが、まあとにかくこのアルバムが気に入りました。

このレコード、一体何かといえば、"TISWAS"というイギリスで74年から82年にやっていたテレビ番組のサウンド・トラック、とでもいえばいいか。TISWASというのは"Today Is Saturdady - Wear A Smile"の略、らしい。まあ、「8時だよ!全員集合!」とか「オレ達ひょうきん族」同様、洋の東西を問わず土曜というのは定番子供向け番組が生まれやすい曜日なのか。
ただ、午前中からやっていた番組らしい。イギリスの小学校はこんな昔から週休二日制が導入されていたのか、と余計なことまで考えてしまうが、ともかく、"SWAP SHOP"という番組とどちらを見るのか、イギリスの子供達は朝っぱらから頭を悩ましていたらしい。

まあ、らしい、というだけで、本当のところは知らない。僕もウェブを適当に検索してさっきこの番組に関するページをざっと見ただけだから。しかし、WEBや、このレコードのスリーブの番組風景の写真などを見ると、かなり滅茶苦茶かつシュールな番組っぽい。さらに子供を客席に大量に呼んでそれもダシにしつつ番組は進行していったのようで、想像しただけでやかましそうだ。

フォー・バケッターズというのは、このTISWASの出演者達(クリス・タラント、サリー・ジェイムス、ボブ・キャロルギース、ジョン・ゴーマンら)が名乗っていたグループ(?)みたいなもの。何だかよく分からないが、バケツで水をぶっかけまくっていたらしい。

ジョン・ゴーマンという名前が出てきて、「あ、なるほど」と思った人もいると思います。ジョン・ゴーマンといえば、ポールの弟であるマイク・マクギアらとスキャッフォルドを組んでいたお人。
更にこのアルバムのプロデュースは、なんと「元ボンゾズ兼元ラトルズ」のニール・イニス(ただし番組テーマ曲[12]を除く)。そして、参加ミュージシャンの中にはオリー・ハルセールやジョン・ハルセイというやはり元ラトルズのメンバーの名前も見える。僕が買ってしまったのも分かるでしょう?

針を落としてまずひどいスクラッチ音に驚かされました。ブチブチいってる。あわてて盤面を確認。傷もないし、きれいなものである。で、もう一度聴いてもやはりひどい音がするので「何で?」と思ってたらそういうギャグでした。

番組内でのコーナーやギャグ絡みのものが多いので、細かいところは分からないが、賑やかで、単なるBGMとして聴いていても割りと楽しいアルバムである。何しろイニスがプロデュースだ。作曲者のクレジットの大半はジョン・ゴーマンを中心とした出演者ということになっているが、編曲者としての彼の存在もかなり大きかっただろうと想像できる。雰囲気としてはスキャッフォルドのアルバムやジョン・ゴーマンのソロを更に騒がしくしたような感じだ。[2]や[12]なんてもろ「リリー・ザ・ピンク」風行進曲。
[4]は「死にかけハエ体操」として番組内で子供達を床に仰向け寝っころがして、手足をバタつかさせていたらしい。タイトルもひどいが、最後「葬送行進曲」で曲が終わっていてかなりブラックだ。[23]も「肥溜めコーナー」のテーマ曲。ひどいわな(笑)。なんか写真を見るに、いわゆる「パイ投げ」を更に激しくしたようなものだったらしく、とにかくみんな真っ白け。童謡風に可愛く始まって、途中から「肥溜めコーナー!」とひたすら絶叫。
[9]はポップ・アーティストを呼んでサリー・ジェイムスがインタビューするコーナーのパロディーになっている。番組にはエルヴィス・コステロとか登場していたらしく、結構ヒップでいけていたのかもしれない。
[10]や[16]はあくまで馬鹿々々しいオールド・スタイル・ロックン・ロールだが、オリー・ハルセールがギターを弾きまくっていて結構かっこいい。
[26]はサリー・ジェイムスの拙いボーカルながら、"The Innes Book of Records"にでも収録されていそうな、いかにもこの時期のイニスっぽくて、割りと好きです。

ボンゾズも子供向けTV番組でブレークしたことや、ラトルズがテレビの企画から始まったこと、それにイニスが「ブック・オブ・レコード」という番組を長いことやっていたことを考えても、イギリスのTV番組、特にお笑い/子供番組はあなどれない。ここら辺、ラジオ時代から受け継がれた伝統と考えるべきなのか、やはりビートルズが生まれた国はひと味違うと考えるべきなのか。必要以上に「本気」で音楽も作っている。日本ではせいぜい「ハッチ・ポッチ・ステーション」程度か。もっとがんばれ、グッチ裕三。

(うらわ)

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Frank Zappa
"We're Only In For The Money"
Produced by Frank Zappa ('67)
All Songs written by Frank Zappa

1.Are You Hung Up?
2.Who Needs The Peace Corps?
3.Concentration Moon
4.Mom & Dad
5.Bow Tie Daddy
6.Harry, You're A Beast
7.What's The Ugliest Part Of Your Body?
8.Absolutely Free
9.Flower Punk
10.Nasal Retentive Calliope Music
11.Let's Make The Water Turn Black
12.The Idiot Bastard Son
13.It's His Voice On The Radio
14.Take Your Clothes Off When You
15.What's The Ugliest Part Of Your Body?
(Reprise)
16.Mother People
17.The Chrome Plated Megaphone Of Destiny

注)この文章はザッパについてあまり知らない人間が書いているものです。頭にきそうな人は読まないようお願いします。

新潮文庫からでている渋谷陽一の『ロック/ベスト・アルバム・セレクション』という本がある。手軽に手に入る名盤紹介本ということで、持ってる人も比較的多いんではないだろうか。僕自身はこの本を頼りに有名アーティストの名前を大体覚えて、気になるアーティストの音を聴いていった。(当時は海外アーティストのレンタルCDもOKだったので、そのおかげでかなり片っ端から聴くことが出来た。今の子達はどうしているんだろうか?)

その渋谷本の『サージェント・ペパーズ』の項に、関連レコードとしてこのザッパのアルバムが載っていた。ジャケの写真からしてもろパロディだし、当然気になったが、ザッパというのはどうも敷居が高かった。

当時(今でも大体そうだが)の僕のザッパに対する漠然としたイメージは、
1.アルバムがすごく多い。
2.そのアルバムにことごとく変な邦題がついている。
3.ザッパを紹介した文章は「変態」という言葉が多く目に付く。
4.ギターがむちゃくちゃうまいらしい。ギターに関する評も「変態ギター」とか、「変態フレーズ」とかいう言葉が多い。
5.顔から判断するになんだかおっかなそう。
6.すごく熱心なファンがいるらしい。ファンの人もなんだかおっかなそう。(あくまで勝手なイメージです。実際には会ったことがありません)
という訳で、なんだか近寄りづらかった。

このアルバムにしても気にはしていたが、中古でたまたま見つけ手に入れたものだ(正確には"We're For The Money"と"Lumpy Gravy"の2in1CD)。ザッパについて書くのに全然ふさわしい人間ではないのだけど、僕と同じようにビートルズ側からこのアルバムを気にしている人もいるかと思い、書くことにした。

まず、なんでこういうジャケット、こういうタイトルになったか、その経緯について。
本来、このアルバムのテーマはビートルズとは全然関係ない。実際『アワ・マン・イン・ニルバーナ』というのが元々のタイトルだったそうだ。
それがこういう事になってしまったのは、『サージェント』の中でザッパの前作『アブソリュート・フリー』でのアイデアがいくつか盗まれていたから。ザッパの主張によれば、『ラブリー・リタ』でのハアハアという擬声音、『サージェント』のリプライズというやり方はパクリとの事だ。
そっちがパクルなら、こっちがパクリ返して何が悪い、これでもくらえ、ということか。ビートルズもおっかない相手に喧嘩を売ってしまったのである。

ジャケットの許可については当然ビートルズ側ともめて、なかなかOKが出ない事に業を煮やしたザッパは、ポールに直接電話までしたらしい。気の弱い人だから、きっとびびっていただろう、ポールは。様子を想像しただけで笑える。

さて、音のほうはといえば、想像以上に面白かった。これに比べたら、サージェントなんて随分まっとうな音のように思える。どっちがパクッたかという論議はともかく、ビートルズとサウンド的な関連は感じる。
初期のビートルズが大好きなんて人には勧めかねるけど、ボンゾ・ドッグ・バンドにアンディー・パートリッジがゲストで参加しているみたいな音は、とても67年の作品とは思えない。(うらわ)

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We're Only In For The Money
"We're Only in It for Money"
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