Album Review "B"#8
アルバム・レビュー"B"その8



The Bonzo Dog Band
"Keynsham"
Produced by Neil Innes
& Vivan Stanshall ('69)
1,2,3,6,9&12 Written by Neil Innes
4,5,8,10,11&13 by Vivian Stanshall
7&14 by Vivian Stanshall/Neil Innes

1.You Done My Brain In
(あんたがぼくの脳ミソをダメにした)
2.Keynsham
3.Quiet Talks And Summer Walks
(静かな会話、夏の日の散歩)
4.Tent
5.We Were Wrong
(僕らは間違っていた)
6.Joke Shop Man
7.The Bride Stripped Bare By "Bachelors"
"独り者ども"にひんむかれた花嫁)
8.Look At Me I'm Wonderful
(ぼくをよく見て、素晴らしいでしょ)
9.What Do You Do?
(お仕事は何ですか?)
10.Mr. Slater's Parrot
(スレイター氏のオウム)
11.Sport (The Odd Boy)
(スポーツ(へんてこ小僧))
12.I Want To Be With You
13.Noises For The Leg
14.Busted

風格のあるアルバムの出だしというのがあると思う。たとえばビートルズで言えば"Come Together"で始まるアビー・ロード。割とゆったりとしたロックン・ロールで始まるアルバム。むむむ、と期待させられる。このアルバムの1曲目、"You Done My Brain In"もそんな曲。
オープニングのレッグスのスネアの音からいかしている。イニスの作だが、ちょっとジョンが書きそうな曲である。特に途中普通だったら力んでしまいそうな箇所で、『ア〜レルヤ〜』と裏声で歌うところは彼のセンスと共通している。
"You Done My Brain In"、「インターネット翻訳の王様」に訳させたら「あなたは私の脳を殺した」。なかなかいい訳である。

一応、69年のこのアルバムを最後にバンドは一度解散。ボンゾのアルバムはどれも好きだが、どれが一番好きか?と聞かれたら、このアルバム。(でも、あんまりそう聞かれる機会がなくて残念です。今度誰か聞いてください)
ジャケのメンバーを紹介すると、左からレッグス・ラリー・スミス、ロジャー・ラスキン・スピア、ヴィヴィアン・スタンシャル、上がニール・イニス、下がロドニー・スレイター、デニス・コーワン。

別の説明の仕方をすると、左からジョージの腰巾着、宇宙人、発狂したジョン・レノン、上がしゃべんないポール・マッカートニー、下が一人カッコつけ、男前のベーシスト。
悪意はないです。それぞれのファンの方、気にさわったらごめんなさい。

"The Doughnut In Granny's Greenhouse"と並んで、ロック色の強いアルバムだろうが、こちらはイニス発案によるコンセプト・アルバム。"The Doughnut…"が『シアー・ハート・アタック』だとするとこちらは『オペラ座の夜』という感じ。緩やかなつながりが曲と曲との間にあるような、ないような。どことなく影があるように感じるの解散間際のバンドの雰囲気を反映したのか、それともこっちの勝手な思い込みか。(単にスピアの曲がないから、という説もある)
最初のうちどっからどこまで一曲なのか分からなかったりしたが、今ではどの曲も良い、と断言できます。

プロデュースはヴィヴとイニスの二人。演奏も引き締まっているが、これはベースのデニス・コーワンの参加が大きいのでは。[9][14]のフレージングなどお見事である。
そう、[14]なのですよ。バンドの(一応の)ラストを飾るすばらしい曲だ。結構サイケデリックだったりもするが、ヴィヴの歌声が何だか痛々しい。歌詞もよく分からんが痛々しいぞ(笑)。おいおい、ふざけたふりしも苦悩が漏れちゃってるぞ(笑)。とにかく、最初と最後の曲が飛び抜けて良いから、こりゃ引き締まりますわな、アルバムが。(うらわ)

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