| 邦題『ガラスの恋人』。79年の再結成バッドフィンガー。当然ピート・ハムは参加していないわけで、ファンの間でもほぼ無視された存在だ。ディスコグラフィーとかでの扱いも、大抵扱いが小さいか、全く触れられていないか、どっちかだ。
再結成までの流れは、ロサンジェルスで結成されたジョーイのバンドにトム・エヴァンスが合流して、結局昔の看板を担ぎ出すことになったらしい。マイク・ギブンスも一時期参加したが、プロデューサー(デヴィット・マロイ)と対立して最終的にはクレジットされていない。
固定的なメンバーは、ジョーイ、トムとジョー・タンジン(ギター)の3人だけで、あとはスタジオ・ミュージシャンが起用されているようだ。ドラムはアンディー・ニューマークとケン・ハルクの2名がクレジットされている。
スタジオ・ミュージシャンといえば、ニッキー・ホプキンスが[3][5][7][9]と4曲も参加している。彼の参加しているレコードに何故かはずれというものはあまりないが、このアルバムも例外ではない。結構いいアルバムではないか。
バッドフィンガーのリーダーはやはリピートだったわけで、彼の不在が大きく影響するのは当たり前な話しだ。
しかし、トムにしてもジョーイにしても他のチームに行けばクリーン・アップを打てるソング・ライターなわけで、長嶋なき後は王と張本で巨人は守っていくぜ、というところか。(巨人ではないな、バッドフィンガーは。ロッテか、タイトルも『ガラスの恋人』だし)
特にトム・エヴァンスはワーナー時代より良い曲を書いているんではないでしょうか。[3][9]なんかは彼のベストな作品群に入れてもよさそう。
ジョーイは相変わらずいつもジョーイなわけで、良くも悪くも変わらないが、ちょっと面白いのはジョー・タンジン。[5][6]と2曲書いているがどちらも悪くない。ギターの資質も含めてジョーイと少し似ている感じがする。ただし彼は全く歌えない様で、どちらもボーカルをとっていない。その方がファンにとっては違和感がなくてありがたいけど。
99年現在CD化はされていないが、中古LPは比較的安価で買える。僕はバーゲンで1800円くらいで買ったと思う。
流通している量自体はそんなに多くはないと思うのだが、やっぱり人気がないのでしょう、この時代の作品は。しかし、少なくともCD作品を全部揃えた人なら、買って損をしたと思うことはないだろう。
(うらわ)
付記:上の文章を書いた後、ボーナス5曲入りでやっとCD化されました。でも、早く買った方がよさそうですね。最近ではアップル盤CDさえプレミアが付いてきちゃったくらいですから。 |